SAW 「ソウ」

http://sawmovie.jp/

青年アダムと医師ゴードンが目覚めた場所は広い浴室。それぞれ足を壁に鎖でくくりつけられ、二人の間には血まみれの死体が横たわっていた。

なかなかよかった。CUBEあたりから何度かある、状況が分からない閉じこめられているどうやって脱出しようここはどこだ系。
以下ネタバレしそうなつっこみ。ネタバレ見ない方が面白いと思う。十分面白かったので見に行く価値はあると思う。CUBEとか好きだった人なら特に。あとセブンかな。

  • なんですぐに棄てるんだよ
  • もっと調べろよ
  • もっと話聞けよ
  • 違うってそれで切ってどうすんだよ、それで取るだろ?
  • そこかよ。つうかばれないのかよ
  • なんか仕掛けがもう一つちゃんと歯車かみ合ってないっつうか…

ということでもうちょっと賢かったらおもしろさ倍増だったかもしれません。

未だかつてない知能犯が仕掛けた、究極のサスペンス・ホラー。
地下室で目覚めた二人の男。自分が拉致され監禁されたという事実に気づく。なぜ彼らはそこに監禁されているのか?そこから逃げ出すことはできるのか?生き残るための、壮絶な知恵比べが始まった!

Amazon.co.jp: 本: ソウ―SAW

知恵比べがウリなはずなのに…いやスリラーとしては十分及第点です。CUBEだってそう賢くない。

あとこんなニュース発見
インフォシークニュース > 芸能 > ホラー映画「ソウ」、ヒットの理由は献血プロモーション=配給元
ホラーってほどホラーじゃないです。CUBEやセブンをホラーと呼ぶならホラーでもかまわないけど。

 ゴードンやアダムが「××すればよかった」という指摘は、ナンセンスである。
 彼らのおかれた、「死の恐怖と不安に追い詰められた限界状況」を全く理解していない、検討はずれな批判である。映画自体を楽しんでいない、ということだ。
 彼らの判断や行動に矛盾がある。それこそが、彼らが極度の不安におかれていた描写そのものであり、リアリティなのである。
 もし彼らが、シャーロック・ホームズのように、するどい観察をし、終始冷静に状況
判断し、ベストの行動を選択する。
 そうすれば、「ソウ」はおもしろい映画になったのか?
 なるはずかないだろう。
 そこには、限界状況の狂気がまったく描かれない。 

ソウ SAW 完全解読

完全ネタバレ解説なので未読の人は注意です。さて、この批判はどうか。たぶん観客に「あ、もっとベストな行動があるのにどうして取らないの?」と思わせている、という点でダメなのだと思う。「あんな状況ならああなるよね」という感想を持たせること、説得力、というか、そういうのが必要なのではないかな、と思った。
それに「ゲームのような」がウリなのだと思うので、そんな心理描写はいらない気もする。
もしかすると、表現規制の問題で一般公開用に削ったらしいので、そのシーン(おそらくショッキングな描写)があれば、観客ももっと追い込まれて矛盾に気づく前に映画のエンディングを迎えられたのかもしれないけれど、と考えるのはひいき目。