人間の価値は、反応の的確さによって決まる。そして的確な反応を得るために必要なのは多様な行動パターンだ。それは個々人の中に埋め込まれている。
つまりこう言い換えてもいい。人間の価値は、その人の持つ行動パターンの多さによって決まる。
行動パターンを得るためには、実体験が最も確かな教師となる。ただ、仮想体験、つまり読書や映画漫画、人から聞いた話などによる数々の思考上の体験もまた、使いようによっては有用な教師となりうる。通常の人生は多様さにおいて仮想上の想定にはかなわないが、行動パターンを身につけるのに必要なインパクトという面においては実際の経験にはかなわない。
