twitterの秀逸なインターフェースが起こす錯覚

そうかtwitterは迷惑のかからないジャイアンリサイタルなんだ!

大勢の気になる人たちを勝手に寄せ集めて、その素敵な発言に紛れて自分の発言が表示されるというインタフェースが、まるで自分は好きな人たちに囲まれて話を聞いてもらっているような気分になれる。超気持ちいい。自分のレベルが上がったように感じる。

それは大いなる勘違いで、相手は自分の話なんか聞いてないかもしれないんだけど(mixiと違ってFollowは一方的にできて一方通行だから)間違ってるんだけど、たまにその人達の中から反応が返ってきて、その錯覚は保存・増幅される。
この人達(自分が選んだ好きな人たち)は、俺の話をいつでも聞いてくれる!
自分を褒めてくれた相手の、嫌がる発言を繰り返しても、勝手にremoveされるだけで、文句は耳に届くことはない。removeされたことにも、気づかなくてよい仕組みになっている(追加されたときはメールで通知されるが、removeされても数字が一つ減るだけで)。

百人をFollowしてみるとtwitterが違う世界に見えてくる。それは、常に「この速さならいえる!」という状態。発言が常に1/100の重さしか持たない世界だ。1/100の重さしか意識していないようなまったくどうでもいい発言が、大量に自分の目の前を流れ続ける。それはとても大きな流れで、自分もそこに安心して身を預けられる。

もちろんそれはまったくの勘違いで、なぜなら自分をFollowしている人たちは自分しかFollowしていないかもしれず(そういうユーザーはかなり多い)、というか十数人程度しかFollowしていない人がほとんどだと思った方がいいが、その場合、相手の見ているTwitterで自分の発言は1/10の重さを持ってしまうのだが、それに気づくのはかなりの努力を有する*1

つまり何が言いたいかというとですね、自分の発言には責任を持ちたくないですね、という大人のブログエントリーですよこれは。

*1:相手のページに移動して、with others タブをクリックすると見える